全校生徒からハブられた話⑩
そしてこの頃
人生で初めてリストカットに手を出した。
最初は小さな小さな傷だった。
紙で出来た切り傷みたいな、浅くて幅の狭い傷だった。
だけど切った時の高揚感が凄かった。
切れた
という事に充実感や満足感
それに達成感なんかも感じていた。
なんだろうなあ…
あいつらに言われっぱなしじゃない!
言われたらこうやって切ってやれる!
みたいな…訳がわからない理論の達成感。
それからは何かと嫌なことがあれば切っていた。
切ることで、嫌な事に終わりを作れる気がしてた。
切ったからもう辛くない
って思うようになっていったし
なんだ手首切っても死なないじゃん
って死を軽視するようにもなった。
辛い時、誰かに相談したり
好きな事やって発散したりが健全な方法なんだろうけど
全校生徒からハブられてて家族バレしたくない
私に相談できる相手なんていないし
好きな事も特段なくて田舎だから
カラオケとかゲーセン近くになかったし
その結果行き着いたのがリストカットだった。
だけどそんな事をしても
疎外感みたいな…
私を誰も理解してくれない、誰も私の味方じゃない
って感じは消えなくて、寂しかった。
PCで色々検索していくうち一つのサイトに出会った。
(親が機械大好きで、家には機会が沢山あったので
私専用のPCがあった。)
そのサイトには生きる意味を感じない人達が
集まっていて沢山の書き込みがあった。